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2024/2/17

葬儀のマナー|家族葬の香典について

おとなKomachi編集部


家族葬に香典は必要?

一般葬の場合、参列者は香典を用意するのが一般的ですが、家族葬の場合は香典が不要な場合と不要な場合があります。必要な場合は一般葬と同様です。不要な場合は「香典辞退」といい、通夜・葬儀のお知らせなどにその旨の記載があります。

どちらかわからない場合は、念のため用意していき、会場の受付で確認するようにしてください。「香典辞退」はあくまで遺族の負担を軽減するものですので、その場合は、遺族の意志に沿うようにしましょう。

香典袋にはさまざまなルールがあります

近年主流になりつつある家族葬。香典が必要な場合、そのルールは一般的な葬儀と変わりません。香典袋の種類やお札の入れ方、持っていく際の作法など…こちらの記事では、香典袋について基本的なマナーや注意すべき点をご紹介します。

●香典に新札はタブー

結婚式などおめでたい席には、きれいな新札を入れるのがマナーとなっていますが、香典の場合はその反対です。あまりきれいではない、使い古したようなお札を入れるという決まりがあります。

なぜ古いお札を使うのか? それは「急な訃報を受け、急いで用意した」という心遣いを表すためです。一度でも使ったような形跡があれば大丈夫です。もし手元に新札しかない場合は、折り曲げるなどするといいでしょう。

ただし、あまりにもボロボロになっているお札や、切れているお札などは、さすがに遺族に対して失礼に当たりますので、加減に留意して用意するようにしてください。

 

●お札の枚数「4」「9」は避ける

お札の枚通に特に決まりはありませんが、4枚と9枚は避けるようにしたほうがいいでしょう。「死ぬ」や「苦しみ」を連想させる「4」「9」は縁起が悪いと考えられることが多いからです。

また、お札の枚数は奇数のほうがいいでしょう。割り切ることができる偶数は「別れる」「縁が切れる」などが連想されるといわれ、弔事の席には適切とはいえません。

 

●お札を入れる向き

お札には表と裏があります。人物が描かれているほうが表で、人物が描かれていないほうが裏です。中袋がある香典袋に入れる場合は、お札の表が中袋の裏に来るよう入れましょう。香典袋の正面から人物が見えないように包むことで、故人へのお悔やみの気持ちを表します。

この際、お札の上下は、人物が中袋の下に来るよう入れるのが一般的とされています。地域によって異なるケースもありますので、葬儀が行われる地域の慣例を重んじてください。

中袋がある香典袋にお札を入れた際、のりで封をする必要はありません。のり付けしてしまうと開ける作業に手間がかかり、遺族に負担がかかってしまいますし、外袋で包むため中袋からお金が出る心配はありません。

中袋がない香典袋の場合は、香典袋に直接お札を入れて問題ありません。お札の入れ方は、中袋がある場合と同じです。

 

●水引の結び方

水引には一般的に、「結び切り」と「あわじ結び」が用いられています。主に使われるのがあわじ結びで、どのタイプの香典袋でも見かけることが多いです。

「あわじ結び」は、2色の水引を8の字にクロスして結ぶ結び方で、左右に引っ張るとさらに固く結ばれることから、「同じことが起きないように」という意味が込められています。

一方、「結び切り」は一度結んだらほどけない結び方で「一度で終わる」といった意味を込めて使われています。

 

香典袋を選ぶ際の注意点

香典袋は金額によって種類が変わります。包む金額に応じてふさわしい香典袋を用意しましょう。この際、香典袋に付いた飾り紐「水引」がどのような形状になっているかがポイントとなります。

●5,000円以下の場合

水引がプリントされているタイプの香典袋を選びます。「略式袋」とも呼ばれるもので、お近くの仏具販売店や、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンターなどでも気軽に手に入れられます。

●30,000円以下の場合

香典の金額が10,000円~30,000円の場合は、水引がプリントされたタイプではなく、白黒の帯紐でできた本物の水引が付いた香典袋を選びましょう。

●30,000円を超える場合

香典が30,000円~50,000円程度になる場合は、格調高い双銀のあわじ結びの水引が付いた香典袋を選ぶといいでしょう。

●100,000円を超える場合

香典が100,000円を超えるような場合は、「大金封」と呼ばれる大きなサイズのものを使います。高級和紙を使った袋に、10本の紐をあわじ結びにした双銀の水引が付いています。

 

そもそも香典とは?

そもそも香典とは、故人や遺族に対して、お悔やみの気持ちを込めて御霊前にお供えするものです。

かつて日本では、葬儀の際、お香を持参し、お香をたいて故人を供養する風習がありましたが、時代が変わるにつれて、葬儀や通夜に多額の費用がかかるようになり、現在のように金銭を包むような形になったといわれています。

なお、香典は宗教や宗派、お住まいの地域によっても異なりますので、それぞれの状況に合わせて臨機応変に対応するようにしてください。

新潟には頼れる専門家がたくさんいます。葬儀に関連することでわからないこと、困ったことがあれば、相談してみましょう。

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