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2024/1/04

葬儀の知識|家族葬、どこまで親族を呼べばいいの?

おとなKomachi編集部


近年、注目を集める家族葬。その割合は年々増加しています。家族葬が世に広まり始めた当初は、首都圏などで多く見られる葬儀でしたが、徐々に地方都市、そして全国各地に浸透していきました。

 

家族葬が支持される理由には、一般層に比べて費用を抑えることができることや、故人らしさを重視した自由度の高い葬儀が行えること、ゆとりをもって最後の時間を過ごすことができることなどが挙げられますが、それらは少人数・小規模だからこその特権。家族や親族、ごく親しい友人・知人のみで行う小規模な葬儀だからこそ、そういったゆとりある葬儀が行えるのです。

 

 

家族葬の参列者に決まりはありません

一般的な葬儀の場合、葬儀についてを伝える親族の目安は二親等以内の血族といわれています。では、家族葬の場合は? 実は、家族葬で葬儀についてを案内する範囲に明確な決まりはありません。どこまでの親族、そしてどういった間柄までを呼ぶかは、故人の意思と、ご遺族の考え方によって決まります。

 

例えば、同じ屋根の下、一緒に暮らしていた家族だけで行うのも家族葬ですし、親しい付き合いのあった友人・知人までを呼ぶのも家族葬です。小規模な葬儀が家族葬といわれますが、葬儀の規模や参列者の人数に規定があるわけではないのです。

 

ご遺族+親族で行う場合は20名程度が平均的な規模

家族葬の参列人数に規定はありませんが、一般的に多く見られるケースが30人以下という規模です。ご遺族のみで行う場合は10名程度、ご遺族+親族は20名程度、ご遺族+親族に加えて親しい友人・知人を呼ぶ場合(もちろん個人差はありますが)30名~50名程度といった規模が多い傾向にあります。よって、ご遺族+親族で行う家族葬の場合は、10名~20名程度と考えておくといいかもしれません。

 

もちろん10名以下でも葬儀は執り行えますが、その場合は、家族葬ではなく、直葬といった葬儀形式を提案される場合もあります。

 

大切なのは故人、そしてご遺族の意向

家族葬の参列者を決めるうえで、一番大切になってくるのが故人、そしてご遺族の意向です。誰を呼びたいか、といった故人の意向を、生前、知っておけることがベストです。葬儀というと、ネガティブな印象を抱く方も多いかもしれませんが、故人、ご遺族が納得のいく葬儀を執り行うためにも、ご家族同士でそのような話をしておく機会を設けることも大切です。

 

家族葬といえども、「家族」という言葉にとらわれず、生前の故人と親しく付き合っていた友人や知人を呼び、ご遺族がゆったりとした気持ちでお別れの時間を過ごすことができる。それが家族葬なのです。

 

迷った時はご連絡するのが得策です

家族葬を行う際、一番ご遺族を悩ませるのが、連絡すべきかどうか迷う方がいる場合です。そんな時は、生前の故人の気持ちを考え、最後に会いたい人かどうか、をよく考えてみるといいでしょう。それでも迷ってしまう場合は、一度、相手の方にご連絡をし、葬儀にお呼びすることをおすすめします。

 

後々「どうして自分だけ呼ばれなかったのか」と親族の間でいざこざが生じてしまっては故人が浮かばれません。また、後日のお知らせでは、弔問に訪れる可能性もあります。弔問に対応している時間が作りづらいというご遺族も多いでしょうから、お呼びする選択肢を取るほうが賢明といえます。

 

参列者については事前に話し合いを

家族葬で大切なことははじめから参列者の人数を決めておくことではありません。最後のお別れに参列してほしい人のお名前を一人づつ挙げていき、それをもとによって人数、そして規模を決めるのがスムーズな流れです。

 

家族葬を親族間のトラブルなく、故人もご遺族も気持ちよく執り行うためにも、やはり大切になってくるのは生前の話し合いです。葬儀に参列してほしい人を挙げておくことが、いい家族葬を行う決め手になるはずです。