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2023/11/08

あわてないために知っておきたい介護の今とこれから

おとなKomachi編集部


備えられることから、始めてみましょう

いつかのために、介護の現状を知っておくことは大切です。そこで、新潟で介護福祉士など、介護業界で活躍している三方憲子さんに、介護の今とこれからについてお話を聞きました。

※本記事は2023年9月時点の取材に基づく内容となります。

介護福祉士/介護支援専門員

三方憲子さん

ケアマネジャーの資格も持ち、現在はケアマネジャー受験対策講師として活躍。YouTubeチャンネル「【ケアマネ合格革命】三方 憲子」も開設し、学べる動画を配信中。

注力すべきは介護予防! 自宅で健康に過ごす時間を

現在、日本の介護サービスは「施設サービス」「居宅サービス」「地域密着型サービス」、この3つの柱を主軸に成り立っています。

地域密着型サービスは、施設と居宅の両方を利用するもので、代表的なサービスとして「小規模多機能型サービス」通称“ショウタキ”があります。しかし、間近に迫る2025年問題。介護の人手不足はもちろん、施設の入居者・利用者数にも限界が訪れます。

「介護が始まるきっかけの多くは認知症です。認知症の予防には食事、運動、そして人との交流がとても重要なんです。そこで、行政も介護予防として力を入れているのが『地域の茶の間』と呼ばれる交流スペースです。全国的に注目を集める地域の互助の場ですが、実は新潟市が発祥の地。住民同士で企画・運営を行い、運営にかかる費用の一部は市から補助が出ます。新潟には素晴らしい介護施設が数多くありますが、できるだけ長く、住み慣れた地域で生活を送れるのが一番です」(三方憲子さん)

日本の介護サービスは大きく分けると この3つ

1.施設サービス

住まいとして入居する
自宅での生活が困難だったり、もしくは不安な人が、生活の場をまるっと移して利用するサービス。施設によっては訪問や通所に対応しているところも。

■ショートステイ ■特別養護老人ホーム ■デイケア など

 

2.居宅サービス

希望に応じていろいろ
自宅に住んだまま、主に訪問型や通所型のサービスを受けること。希望するサービスに合わせて、介護の専門スタッフや医師などがケアをしてくれる。

■訪問介護 ■訪問リハビリテーション ■訪問入浴介護 など

 

3.地域密着型サービス

近年需要が高まっている
住み慣れた地域で、施設サービスと居宅サービスの両方を状況に応じて利用するサービスのこと。小規模多機能型サービスは、近年、需要が拡大している。

■小規模多機能型サービス ■看護小規模多機能型サービス など

 

 

知っておこう! 活用しよう! 地域の茶の間

地域住民が行政と手を組み開催している「地域の茶の間」。予防介護の場として、全国に広がっています。

地域に住む人なら誰でも自由に利用できる
近所のお家の玄関に『地域の茶の間』と書かれた看板を目にしたことはありませんか? 地域住民が主体となり、お茶飲みやさまざまなレクリエーションを企画。その地域に住む人なら、高齢者に限らず誰でも集うことができる地域交流の場です。

 

1.リハビリの専門師による介護予防体操など、体を動かすレクリエーションが豊富。

 

2.お茶を飲みながら、地域の人とたわいない世間話。おしゃべり、が重要なんです。

 

3.「おしゃべりは苦手」という男性に向けて、男性だけの料理教室なども開催しています。

 

介護福祉士/介護支援専門員
三方憲子さん

「お住まいの地域のどこにあるか、新潟県の介護サービス情報公表システムで探すことができます。ぜひチェックしてみてください」

URL 新潟県 介護事業所・生活関連情報検索
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/15/index.php