古くなった自宅を保有し続けると、結果“負の財産”になってしまうケースも。こちらの記事では不動産売却について、住宅を持つ「親世代の目線」から解説します。
鳥屋野不動産 売買事業部 宅地建物取引士
大隅 豊さん
土地や戸建ての売買から、土地開拓など、不動産売買のスペシャリスト。
継ぐ人がいないなら 売却をおすすめします
住み慣れた我が家。しかし、この先は相続財産として残すべきか、生前に売却すべきか…不動産を持つ多くの人が悩む問題です。
「相続される方がいて、その方が住み続ける場合は、売却して現金化するより、不動産として保有しておくことをおすすめします。なぜなら、残しておくことで相続財産の圧縮になる場合があるからです」(大隅さん)。
一方、相続される方はいるけど、どなたも住む予定がなく、ご自身も高齢者住宅などに住み替えを考えているような場合はというと。
「相続される方に売却の意思を伝え、売却の手続きを進めるのがいいでしょう。なお、住み替え後3年以内に売却することによって税金の軽減が受けられる場合があります。売却後、賃貸物件にすることも可能ですが、維持管理などを含め、相続される方とご相談のうえ決めるようにしてください」(大隅さん)。
では、相続する人がいない場合は? 老後資金の確保のために自宅を売却したいと思っても、売却後の住まいは…? 高齢者の場合、賃貸契約も難しいのでは。
「相続される方がいなく、賃貸契約の連帯保証人や身元引受人もいない場合、賃貸契約は厳しいのが現実です。万が一、賃貸物件でお亡くなりになるケースを考え、ご高齢の方には物件を貸したがらないオーナーさんは少なくありません。そこで、私たちはご自宅を売却した後もそこに住み続けられる、独自の『リースバック』の仕組みを確立できればと思っております。現在は試行段階ですが、今後のご自宅の売却方法の一つとしてお含みおきください」(大隅さん)。
古くなった自宅の売却方法
築年数が経過した住宅や、リフォームが必要な築20年以上の木造一戸建てなどは「古家」として扱われ、売却方法にも限りがあります。
1.古家付きの土地として売却
古家をリフォームして、そこに住むか解体するかは買い主の自由に。解体費用の負担がない点はメリットに。
2.家をリフォームして売却
リフォーム費用を負担して、付加価値を付けて販売。ただし、想定した販売価格で売却できないリスクがあります。
3.更地にして売却
早めに売却できる傾向にありますが解体費用が必要に。木造住宅の解体費用は建物面積(坪)×4~5万円程度が目安です。
4.不動産会社に買い取ってもらう
1~3は不動産会社に仲介してもらいますが、直接買い取ってもらう方法も。早期の売却、現金化したい人には得策。
もっと詳しく知りたい人は、新潟の専門家に相談しましょう
不動産会社に売却した後も住み続けられる選択肢を
鳥屋野不動産では自宅を買い取り、その後も売主が賃貸契約をして住み続けられる独自の仕組みを構築中。不動産にまつわる法制度にも精通したスタッフが多数在籍しているので、それぞれに最適な方法を提案します。