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2023/5/08

エンディングノートに書いた遺言に効力はありますか?

おとなKomachi編集部


遺族間で最もトラブルの多い“相続問題”

何かとトラブルが生じやすい相続問題。トラブルを回避するのに役立つのが遺言書です。遺言書について、にいがた司法書士法人の徳本好彦さんに詳しいお話を聞きました。

にいがた司法書士法人 代表

徳本好彦さん

司法書士、行政書士、土地家屋調査士の資格を持つ民法のプロ。

※今回お話を聞いた徳本さんが講師として登壇する終活セミナーが8月20日(日)に開催されます。セミナーの詳細はコチラから。

法的効力はないので、トラブルを避けるには遺言書の作成を

正しく作成しなければ 法律上、無効な書面に

遺族間のトラブルで最も多いといわれているのが相続についてです。相続問題をきっかけに、交流のあった親族同士が一切連絡を取らなくなる…なんてことはよくある事例。そういったトラブルを避ける策として遺言書が効力を発揮します。

「遺言書とは、自分の財産を死後どのように分配するか、法律的な効力のもと意思表示するための書面です。そのため、法律の形式に従って正しく作成されていなければ、効力を発揮しません。エンディングノートなどに自分の意志を残していたとしても、遺言の代わりにはなりません」。

遺産を相続する際の分配率は民法で定める相続順位に従って定められていますが、遺言書がある場合はその内容が優先されます。遺言書には、公証役場で作る「公正証書遺言」と、自分で作成する「自筆証書遺言」の2種類があります。どちらにせよ、相続の仕方や書き方などについては、司法書士や弁護士といった専門家に相談したほうがいいでしょう。

「相続で大切なのは、なぜそのような分配にしたかの理由、いわゆる『付言事項』です。専門家が関わることで、その部分を的確に書き残すことができるため、遺族の理解を得やすくなります」。

遺言書を作成する前段として、自分がどんな資産を持っていて、それらをどうしたいと考えているのか知る必要があります。そこで役立つのがエンディングノートです。

「まずはエンディングノートを作成して現状と意志を明確化し、それをもとに遺言を考えるのがいいと思います」。

大した財産はない、という家庭ほどトラブルに発展しやすいそうなので、相続についてきちんと考え、できれば家族で話し合う時間を設けましょう。

にいがた司法書士法人 代表
徳本好彦さん

「あくまで私個人の意見ですが、相続の配分は“平等”である必要はなく、“公平”であることが大切だと考えています。法的な配分が当然と思い込まず、まずはご自分がどう分けたいのかを考えてみてください。これは元気なうちに実行しておくことが大切です。専門的なことは私たちにお任せください」


取材協力 にいがた司法書士法人、にいがた行政書士法人

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