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2023/12/28

葬儀にまつわるお金の疑問|葬儀費用は誰が負担するの?

おとなKomachi編集部


親族に不幸があった時、避けては通れない「葬儀費用」のこと。こんな時にお金の話なんて…と思う方もいるかもしれませんが、お金の問題は葬儀において、とても大切なことです。後々トラブルにならないためにも、事前に知っておくことが大切です。

 

 

葬儀費用は喪主が負担するのが一般的

葬儀費用は一般的に喪主が負担するケースが多く見られます。なぜなら、喪主=相続人となるケースが多いためです。

両親のどちらかが亡くなった場合はその配偶者。配偶者がいない場合は実子が喪主となることが多いです。兄弟姉妹の場合は、長男や長女が第一喪主になり、次いで次男や次女が喪主を務めることになります。妻が亡くなった場合は夫が、親が亡くなった場合は長男・長女が喪主になって葬儀を執り行い、葬儀代は故人の相続財産から支出するというのが一般的な事例といえます。

故人と一番近かった親族が喪主となり費用も負担する、これがもっともポピュラーな習慣です。

 

配偶者がいない、子どもがいない(いても疎遠になっている)など、近い親族や相続人が葬儀費用を負担することが期待できない場合、別の親族や友人が費用を負担するケースもあります。

 

兄弟姉妹がたくさんいる場合は、事前に葬儀費用の負担について話し合いが必要です。喪主は葬儀費用を折半したいのに、ほかの兄弟姉妹はそれに応じないといったトラブルが生じることもあります。成人し、独立している兄弟姉妹は経済状況や親(故人)との関わり方も異なります。

さらに、遺産の配分なども絡むため、兄弟姉妹間での金銭問題は大きなトラブルにつながりかねません。きちんと話し合ったうえで、全員が納得できる方法を導き出しましょう。

 

また、女性の場合は、結婚し籍を抜いていても、子どもがいない、もしくは配偶者がすでに亡くなっているといった状況では、故人の兄弟姉妹が喪主になる場合もあります。

 

葬儀費用の負担について法律上の決まりはない

実は、葬儀費用について誰がどのように負担するのか、法律上の決まりはありません。その決定権は故人や遺族、親族の意思にあります。

 

葬儀費用についてトラブルが生じた場合、最悪のケースは、民事訴訟にまで発展します。法律で決まっていないため、過去の判例をもとに裁判所が判断を下すことが多いと言われています。葬儀費用をめぐって親族や友人とトラブルになり、裁判沙汰になってしまう…そんなことになってしまっては故人も報われません。

 

そういった最悪のケースに陥らないためにも、生前、家族や親族ときちんと話し–合っておくことが大切です。

 

喪主以外が葬儀費用を支払うケース

さまざまな理由から葬儀費用を喪主以外が支払うケースもあります。よくある事例を2つご紹介します。

 

1.経済的な理由で葬儀費用の負担が難しい

経済的な理由から、喪主が費用を負担することが難しいといった場合もあります。その場合は、親族に費用負担をお願いしたり、折半するといったケースも多く見られます。収入や財産など、経済的な状況を考慮して、それぞれの負担割合を検討することが多いです。

 

2.故人との間で何かしら契約や合意がある場合

故人が生前、残された親族や友人と何かしらの契約をしている場合や、遺言書や遺書に葬儀費用についての記載がある場合は、その内容に従って葬儀を執り行い、費用を支払うことになります。

 

葬儀費用(お金)についてはデリケートな問題です。重ねてになりますが、生前、ご家族や親族など近親者と葬儀費用に関しての話し合いはしっかりとしておくことが大切です。